サトウ アツシ
佐藤 淳 所属 応用生物学部 応用生物学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2019/05 |
形態種別 | 学術論文 |
標題 | がん細胞表層に発現する糖鎖は, ヒトラクトフェリンN-lobeによる抗腫瘍作用を制御する |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | ラクトフェリン 2019 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 株式会社 アイ・ケイコーポレーション |
巻・号・頁 | 59-62頁 |
著者・共著者 | 松崎巧実、飯森愛美、志賀晃、佐藤淳、中村真男 |
概要 | 細胞表層に発現する糖鎖は, 細胞のがん化に伴いその構造を変化させ, 様々な液性因子との相互作用を制御する。硫酸化糖鎖の一種である硫酸化グリコサミノグリカン(sGAG)は, ヒトラクトフェリン(hLF)のN末端領域と結合することが報告されている。しかし, hLFが結合する詳細なsGAG構造やその相互作用がhLFの抗腫瘍活性に及ぼす影響は不明である。本研究では, hLFのN末端ドメイン(hLF N-lobe)で刺激したがん細胞の細胞増殖抑制活性を指標に, sGAGがhLF N-lobeの抗腫瘍活性に及ぼす影響を評価した。また, hLF N-lobeが認識するsGAGの硫酸化構造を検証した。その結果, hLF N-lobeによる抗腫瘍活性は, 細胞表面上のコンドロイチン硫酸の分解により増強した。また, hLF N-lobeは特定のコンドロイチン硫酸サブタイプと高い結合親和性を示した。以上の結果から, hLF N-lobeの抗腫瘍作用は, 細胞表面上のコンドロイチン硫酸により抑制されることが示唆された。 |