サトウ アツシ
佐藤 淳 所属 応用生物学部 応用生物学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2015/07 |
形態種別 | 学術論文 |
標題 | ヒトラクトフェリン/ヒト顆粒球コロニー刺激因子融合タンパク質のヒト小腸上皮様細胞Caco-2への取り込みと放出 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | ラクトフェリン 2015 |
出版社・発行元 | 日本医学館 |
巻・号・頁 | 29-35頁 |
著者・共著者 | 野北 武秀、石川 翔、柳 芳典、佐藤 淳 |
概要 | タンパク質医薬品は腸からの吸収経路を持たないため、注射剤での投与が一般的である。ラクトフェリン(LF)はタンパク質であるにも関わらず、腸管から直接吸収される体内動態を示す。現在我々は、この体内動態を利用したタンパク質医薬品の経口投与技術の開発を目指している。本研究は、ヒトLF (hLF)とヒト顆粒球コロニー刺激因子(hG-CSF)との融合タンパク質のヒト小腸上皮様細胞Caco-2への細胞内取り込み、細胞外放出を調べ、in vitroにおける腸管吸収として評価した。hLF、ウシLF (bLF)は完全な形で細胞に取り込まれ、放出されることが確認された。一方、hLF/G-CSF融合タンパク質は、一部完全な形で細胞内に取り込まれるが、完全な分子としては放出されず、hLFとG-CSF間のスペーサー配列での分解が示唆された。今回のCaco-2細胞を用いた結果から、hLF/G-CSFの細胞を介した吸収は難しいことが示唆された。しかし、取り込み後の段階で完全な分子が一部細胞内に検出されたことから、融合タンパク質のデザインによっては、取り込みあるいは放出の際の分解を防げる可能性がある。 |