ミヤザキ タカアキ
宮﨑 貴朗 所属 医療保健学部 リハビリテーション学科 理学療法学専攻 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2011/03 |
形態種別 | 学術論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | わが国における高齢者政策の新たな考え方 ―高齢化の何が問題なのか― |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | Professionalism in physiotherapy |
巻・号・頁 | 4,7-23頁 |
概要 | 従来、高齢者については、それらに多くの問題点を持っているものとして対応がなされてきた。すなわち高齢者は、加齢による心身機能の低下による脆弱性により、生活面の障害を有しており、援助を必要とし、社会としての負担感も大きいという考え方によるものである。しかし、現代において高齢者の生活状況や健康状態の改善により、深刻な障害を持つ高齢者に対しての医療介護制度も整備され、より好ましい環境となってきている。そう考えるならば、高齢者と高齢化の進行による負担感のみを問題視しないような考え方をしていくことが適切ではないだろうか。 本論文では、高齢化の現状について、高齢化率、平均寿命、高齢者の生活能力についての調査を行った。わが国の高齢化率やその進行は世界一のレベルであるが、高齢者の実態としては、介護を要しない高齢者が多く、暦年齢よりも健康状態により生活能力の違いがみられていた。 一般的には年齢による心身機能の退行性の変化を前提とした高齢者に対する様々な政策による体制づくりが行われてきているが、暦年齢だけではなく、実際的な生活機能や健康状態を考慮した体制が重要となってくると考えられた。今後の高齢者への政策としては、健康を軸に、すべの高齢者に対する健康や生きがいづくりなど幅広い取組みが望まれると考える。 |