マツイ タケシ
Takeshi Matsui
松井 毅 所属 応用生物学部 応用生物学科 職種 教授 |
|
言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2021/07 |
形態種別 | 学術雑誌,解説・総説 |
招待論文 | 招待あり |
標題 | 皮膚バリアとアレルギー |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 臨床免疫・アレルギー科 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 科学評論社 |
巻・号・頁 | 76(1),93-99頁 |
総ページ数 | 7 |
担当区分 | 筆頭著者,最終著者,責任著者 |
著者・共著者 | 松井 毅 |
概要 | 重層扁平上皮組織として分類される皮膚表皮は、単層上皮組織と同様の性質を持ちつつも多層化構造をとり、増殖層から分化層を共存させている陸上脊椎動物にのみ認められる特徴的な組織である。表皮組織は主に4層からなり、下から順に基底層、有棘層、顆粒層、角質層により構成される。顆粒層は、上層からSG1, SG2, SG3細胞層と呼ばれている。SG2細胞には、液相-液相境界バリアーとして顆粒層細胞間を密着させているタイトジャンクションが形成されている。SG2細胞からSG1細胞へと分化した後に、細胞死を起こし、死細胞が堆積した角質層を形成する。この10数層の死細胞層の角質層において、気相-液相境界バリアを形成する。免疫バリアとしては、ランゲルハンス細胞が表皮内にくまなく配置され、角層外からの刺激や抗原の侵入に対して敏感に活性化し、その突起をタイトジャンクションの上部にまで伸ばし、抗原がある場合は抗原を補足することが知られている。このように表皮には、三つのバリア「角質層」「タイトジャンクション」「ランゲルハンス細胞」が存在し、機械的刺激や、病原体や毒物、紫外線、アレルゲンなどから個体を守る役割を担っている。アトピー性皮膚炎やアレルギー発症のきっかけとして、これらのバリアの破綻が大きな原因となると考えられている。 |
外部リンクURL | https://www.kahyo.com/product/detail/M202107 |