ヒナタ ナエ
日向 奈惠 所属 医療保健学部 臨床工学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2014/06 |
形態種別 | 学術論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | Method for Cancer Diagnosis using DNA Ploidy Analysis with a Combination of Fast Fourier Transform and Domain Method(FFT法と領域法を組み合わせたDNAploidy解析によるがん診断法の研究) |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 生体医工学 |
出版社・発行元 | 生体医工学 |
巻・号・頁 | 52(3),136-144頁 |
著者・共著者 | 日向奈惠・神田浩明・塩山高広・鈴木あかね・武田朴・石川雄一・山口俊晴・加藤洋 |
概要 | 我々は固形腫瘍の診断支援に用いる装置の開発を目標とし、フローサイトメータを用いたDNA ploidy解析にFFTを導入し一定の成果を上げて報告した。本報告ではさらに症例を増やし、新たにスクリーニング、領域法、樹形モデルによる解析を導入し、精度が向上した。スクリーニングとして、得られたヒストグラム(原ヒストグラム)のうち明らかなaneuploidyを示す組織(原ヒストグラムの最大ピークのアドレスが200から大きくずれている)をがんと判定した。それ以外の組織の原ヒストグラムを規格化(最大ピークのアドレスを200に、ピークの最大値を1に)し、FFT法を用いた解析を行った。さらに規格化したヒストグラムを細胞周期別の領域に分け、領域ごとの積分値を求めた。対象はがん研究会有明病院において大腸がん切除46例から採取した組織を解析した。摘出組織は2分割し、1個はHE染色による病理診断を行い、残りは自動細胞単離・染色装置と凍結乾燥試薬を用いて懸濁液化と核染色を行い、DNA ploidy解析を行った。スクリーニングによりがんと判定した17例の病理診断の結果はすべて癌であった。FFT法では、Slope(先行研究におけるMaxdifを改称)を用いた解析は90%以上の感度・特異度を示した。S期およびG2/M期の積分値を用いた場合、感度・特異度ともに85%程度を示した。FFT法と領域法を組合せて判定し、感度・特異度ともに95%以上を得た。すべてのパラメータを用いて、樹形モデルを作成し、Cancer(がん)、Suspected Cancer(疑陽性)とNormal(正常)に分類できた。本法の臨床応用への可能性を示す結果を得た。 |