ウダ リュウヤ
  宇田 隆哉
   所属   コンピュータサイエンス学部 コンピュータサイエンス学科
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2022/04
形態種別 学術論文
査読 査読あり
標題 特徴の再訓練を必要としない変更可能な筆記
執筆形態 共著
掲載誌名 情報処理学会論文誌
掲載区分国内
出版社・発行元 情報処理学会
巻・号・頁 63(4),1094-1114頁
担当区分 最終著者
著者・共著者 釜石智史, 宇田隆哉
概要 一般的な文字列パスワードは任意に変更可能であるという利点を持つが,推測された場合には攻撃者にも入力可能である.パスワードを複雑にすればするほど覚えておくことが困難になり,簡単にすればするほど攻撃耐性が低くなる.近年,一部のスマートフォンで用いられているように,指紋や顔の情報をパスワードの代わりに使用することも可能であるが,これらは変更できない情報であり,漏洩した場合の問題は大きい.そこで本研究では,パスワード入力に単語の筆記を組み合わせることで,パスワードによる本人確認を強化するシステムを提案する.もちろん,筆記による本人確認を行う研究は多数存在するが,大人数の利用者がいることや利用者の増加が考慮されていない.また,入力した署名そのものを登録しているため,再登録なしに署名の変更が行えない.一方,本システムで使用される手法においては,利用者が増えた場合でも機械学習による再訓練を必要としない.また,利用者が非常に多い場合でも,機械学習の計算コストを一定に保つことが可能である.筆記に関しては,攻撃者による覗き見を考慮し,筆記の痕跡が残らないよう,Leap Motionを用いてシステムを実装した.11人の被験者による評価を行い,登録者の本人拒否率を0.067とする閾値0.6で未登録者による他人受入率を0.068に,登録者の本人拒否率を0.109とする閾値0.7で未登録者による他人受入率を0.045にできることを示した.