タナカ コウヘイ
Tanaka Kohei
田仲 浩平 所属 医療保健学部 臨床工学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2007/09 |
形態種別 | 学術講演予稿集(学会、研究会を含む) |
標題 | 水撃作用が血液ポンプ系に及ぼす影響 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 2007年度日本機械学会講演論文集. |
巻・号・頁 | Vol.2(No.07-1),243-244頁 |
著者・共著者 | 山野亮,田仲浩平,中村陽一,塚本寛 |
概要 | 【目的】遠心型血液ポンプは,過剰な内圧上昇により流量が減少する特性を有しているため,医療現場では短時間の手術から,また,長期に及ぶ補助循環では人工肺を組み込んだPCPS (Percutaneous Cardio Pulmonary Support)として広く使用されてきた.心不全治療においては,しばしば,検査室や手術室への移送を治療上必要とするため,取り扱いが簡便な軟質回路が使用されてきた.しかし,それに伴い,屈曲が容易に生じ水撃作用と考えられる圧力変動が起こりうる.発生した圧力波は,高速で壁面に向かう流れとなるため,溶血の発生や人工肺,血液ポンプに及ぶデバイスに悪影響を及ぼす可能性が考えられる.【方法】本研究では,実験回路を用いて急激な回路遮断を生じさせ,各遠心ポンプの圧力変動について検討を加えた.【結果】今回の実験で,水撃作用は,流量と遮断時間にほぼ依存しているため,各遠心ポンプ間において明確な水撃圧の較差は確認されなかったが,各ポンプとも回路内圧が高い条件の場合,△Pが異常に上昇することが認められた.一方,脱血側で起こる屈曲は,過大な陰圧を発生するため血球から空気が遊離し,生体組織への気泡が送り込まれてしまうなどの,不可逆的なダメージを生体組織に与えてしまうことも考えられる.臨床では,PCPSなどを装着したまま移送する事も少なくない.この移送の際に生じる管路のねじれや屈曲による急激な流れの遮断が発生し,大きな水撃波によって予期せぬ血液損傷やデバイスへの損傷を与えてしまうことを十分に考慮しなければならない.各種血液ポンプ間における,水撃圧に大きな違いは無かった.しかし,体外循環で生じると考えられている-200 mmHg~300 mmHg程度の圧力範囲を超えた水撃圧の負荷は,ポンプや人工肺,生体組織に対しての影響を見積もる必要性を示唆した. 本人担当:データ収集,データ解析. |