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サトウ アツシ
Atsushi Sato
佐藤 淳 所属 応用生物学部 応用生物学科 職種 教授 |
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| 言語種別 | 日本語 |
| 発行・発表の年月 | 2025/08 |
| 形態種別 | 学術講演予稿集(学会、研究会を含む) |
| 標題 | ヒト血清アルブミン融合ヒトラクトフェリンによる肺がん細胞における細胞分裂死の誘導の可能性 |
| 執筆形態 | 共著 |
| 掲載誌名 | ラクトフェリン 2025 |
| 掲載区分 | 国内 |
| 出版社・発行元 | アイ・ケイ コーポレーション |
| 担当区分 | 責任著者 |
| 著者・共著者 | 木村将大,吉川 美佳, 佐藤 淳 |
| 概要 | ヒトラクトフェリン(hLF)は, 抗腫瘍活性が報告されている。既に当研究室では,hLFの抗腫瘍活性の増強を目的に,ヒト血清アルブミン融合ヒトラクトフェリン(hLF-HSA)を作製し,hLF-HSAがhLFよりも高い抗腫瘍活性を有することを明らかにしている。また,hLF-HSAは,ヒト肺腺がんPC-14細胞に対して,sub-G1期を増加させた。sub-G1期増加は,①アポトーシスや ②細胞分裂死との関係が示されている。そこで,本研究では,hLF-HSAがアポトーシスや細胞分裂死を誘導するか検討した。①アポトーシス:hLF-HSAはPC-14細胞において,アポトーシス関連シグナルであるCaspase-3やPARP-1を活性化しなかった。このことから,hLF-HSAはアポトーシスを誘導しないことが示唆された。②細胞分裂死:hLF-HSAはがんの悪性化に関与するシグナルであるAktとがん抑制遺伝子であるp53の発現を抑制することがわかった。sub-G1期の増加とp53の抑制から細胞分裂死の可能性が考えられる。その可能性を明確にするため,がん治療で行われる温熱療法の条件でDNAに損傷を与え,細胞分裂死が誘導されるかを検証した。その結果,hLF-HSA処理後,温熱療法の条件において,細胞分裂死の特徴である染色体の異常がみられた。以上の結果から,hLF-HSAはPC-14細胞においてアポトーシスを誘導しないこと,さらに,p53の発現抑制を示すことから,細胞分裂死を誘導できる可能性が示された。 |
| 外部リンクURL | https://lactoferrin.jp/archive.html |